────時は太正二十九年ッ!!
輝かしい技術の発展と世界華撃団構想を経て
人類はかつてない繁栄の時を迎えたッ!!
しかし、その陰で激しくぶつかり合う二つの勢力があった…ッ
世界征服を策謀する秘密結社…『BF団』とゆうのは嘘で。
ともかく『サクラ大戦4』から十数年後の日本・帝都
一度は失われた『帝国華撃団・花組』を再建させるべく
新しい花組隊長として『神山誠十郎』が招集された…
そうして神山着任から語られる物語の始まりは
前任・大神一郎を彷彿とさせるものである。
さて、そうなると感じるのが、この『新サクラ大戦』
前の・・・あえてこの場では『旧作』と呼ばせてもらうが・・・
『旧作』と地続きである事だ。
『新』なのに続きものなのか?
これはゲーム発表当初から言われてた事だが
やってみた感じでは続きを感じてしまうのは致し方ない
時間とキャラを一新したら『新』なのか?と言われれば
「そんなら『5』だって『新』じゃないかッ」と謗りを免れない…
とは言えこのぐらいは上げ足取りのレベルなので流すとして
折角なのでこのまま『ストーリー』の話をしよう。
◆ストーリー神山が着任して、そっから物語は大きく分けて2つある。
存続危機の帝都・花組を立て直し『華撃団大戦』で優勝しよう!
と
『上級降魔』の登場で活発化してきた降魔の野望を阻止しよう!
の二つである。
結果から言えばこの目標はうやむやっぽくなった上に一つへ集積される
降魔と戦うのはいつもの事なのでほっとくとして
『新』で登場した『華撃団大戦』はそれなりに期待してたので
あんな結果になったのは惜しいとゆうか…
正直言わせてもらえば
『華撃団大戦』と『上級降魔襲撃』はしっかり分けるべきだった。これは私が『旧作』に慣れ親しんだ感覚なのだが
シナリオ全体が前半戦と年末を挟んだ後半戦に分かれている方が
目標と隊員のモチベーションが解かりやすいだろうと思う。
もちろん前半からの伏線を見せとくぐらいはして、きっちりした分け方じゃなくてもいいが
あまりに「あっちもこっちも」な展開はご新規さんにも優しくなかろう。
そして分けなかった分、物語が混在した分、
全体が短かった。まあ、これも『旧作』がだいたい12話~13話で構成されてるのが要因なのだが
8話まで凝縮した結果、隊員たちとあまり交流する間もなく決戦に突入。
初穂にいたってはメイン回無いし…
アナスタシアは好みだから気にかけてたけど、興味無いプレイヤーだったら見放してなくない?なんて考えたりもした。
シナリオ全体の事情と片づければ楽なのだろうが
半分ギャルゲーを基礎とした『サクラ大戦』にとってストーリーの少なさ
隊員と過ごす日々の短さは致命的だと言わざるを得ない。
そしてストーリー最大のネックは『旧作華撃団の救出』である。
多分、『旧作』やった人から見たら一番触れたくない部分だと思う (´・ω・`)
正直言わせてもらえば、彼女たち救出しないと
大団円にならないでしょ?『サクラ大戦』において『大団円』ってワードは大事だからね?
特に大神をはじめ帝都のメンバーは『1』の教訓から『犠牲』とゆうのを断固拒否する
その彼らがこの犠牲ありきの『二都作戦』を決行するか?
…その疑問をあえて流したとしても
彼女たちの存在をそのままにして大団円していいの?とゆう思いが
魚の小骨のように心に引っかかる…
『新サクラ大戦』を作るにあたって
シナリオを作るにあたって犠牲にせざるを得なかったのか
犠牲を前提に構築されたのかは知る由もない。
…ただ純然と「このままでいいの?」と問いかけるのみである。
◆キャラクターお次は登場キャラについてのお話。
発表当初、久保帯人先生のイラストが公開されてとても色めき立ったのを覚えている… 『サクラ大戦』といえば藤島先生だったので、本当に『新しい』サクラ大戦が始まるのかッ!?と。
その後、各国華撃団のキャラデザが違ったりして
「久保先生の統一した世界観のサクラが見たかったなぁ」とも思ったが
それはまあ、個人的な趣味の範囲なので捨ておこう。
キャラクター全体としては練られてる方だと思う。
『サクラ大戦』を踏襲しつつ、被るほどステレオタイプでもなく
でもはみ出すほど奇抜でもなく。
その辺はバランス…そしてシナリオの積み重ねでどうにでもなる。
じゃあ、何がいけないか?と言われれば
その『シナリオの積み重ね』の少なさだ。
これは前で話した『シナリオの短さ』と
後で話す『ゲーム性』の話とも被る部分があるのだが
ともあれ、ゲームの中で彼女たちを知っていく事が
そのままキャラへの愛情や信頼につながるので
この辺は多いほど良い…
それと、メインで3Dモデルキャラのあるキャラ以外の登場人物が少ない。
これはより脱線した話かもしれないが
折角、あれだけの帝劇を再現したにも関わらず一定の登場人物だけで
話を作るのはもったいない…もっと設定上のキャラを増やし
関係性を増やす事は、そのまま彼女たちが帝劇に生きてる厚みにつながる。
そんな意味でも、各国華撃団のメンバーも足りないッ!!
『華撃団大戦』で対戦相手として3機出てくるんだから
各華撃団3人目も用意してやれよッ!!各華撃団の2人が悪い訳ではない。
でも2人という『相互の関係』に3人目を加える事はかなり厚みが出る
例えば倫敦華撃団アーサーとランスロット
優雅・おおらかなアーサーと暴走系・行動派のランスロット
そこへ執事系堅物青年を足してみたら?
すると、ランスロットに手を焼き、アーサーにものを言える腹心の姿が浮かび上がらないだろうか?そうするとアーサーからランスロットへの関係も『甘やかす派』か『隊長としてしっかりあたる派』かどっちかに傾くやもしれない、3人目の登場で関係性が円を描くように回り始める…ベタな設定だと笑われるかもしれないが、そのキャラ情報の多さが『キャラの奥行き』を生むと思うのだ。(オタク特有の早口)
突き詰めると、メイン・モブ問わずキャラが少ないのでは?
その感覚に捕らわれるのは『キャラクター過多なソシャゲ時代』の弊害か?とも
思ってしまうのだが…その辺は個人差があるやも…
ああ、あと敵の少なさッ!
敵の魅力の無さッ!!『夜叉』とゆうある意味センセーショナルなものを用意しておきながら
それだけに頼った敵役の描写は如何なものか?
サクラシリーズ通して敵対組織を魅力的に描いてきただけに
夜叉以外は『朧』しかおらず、彼が何回も使い回される始末
>何度も出てきて恥ずかしくないんですか?
やはり今の時代に限らず良きヒーローを描くなら
良きヴィランを描く大切さは言っていきたい。
半分ぐらいは『華撃団大戦』で出番がないとはいえ
『朧』に任せっきりになったうぬの不覚よ…
◆ゲーム性お待ちかね、ゲームそのものの話ですよ。
シナリオが良ければゲーム性が無くても許されるなんてのは
『サウンドノベル』や『FGO』ぐらいなものです。
『新サクラ大戦』はゲームとして悪い訳ではない…
美麗なグラフィックッ!田中広平先生の珠玉なるBGMッ!!
『サクラ大戦』を踏襲した数々のシステムッ!!!
3Dになった帝劇を走り回りながらニコニコしてたものです…ッ
となると、やはり一番の関心事は
『シミュレーションRPG』から『無双系アクションゲー』になった事だろう。
正直この『無双系アクション』自体を悪いとは思わない。
『朧』が何回も出てくるのに相まってステージが基本使い回しだとか
龍が飛び交う中降りていくステージがラスボス過ぎて何十回も死んだとか
その辺は個人的な恨みなので捨て置くとして。
じゃあ、なにがいけないのさ?と問われれば
『アクション戦闘パート』と
『シナリオAVGパート』が
すこぶる相性が悪いことだ。『サクラ大戦』で大きい要素といえば、やはり
AVGパートで隊員たちと仲良くなり
仲良くなった分だけ戦闘パートで強くなる。
ゲーム全体の難易度が下がってくれる事だ。
初心者にこそ、それは嬉しい。
戦闘で勝てないとなれば、隊員たちと仲良くしようとする
すると隊員たちのエピソードをたくさん見る事になり
隊員たちを好きになる要素が自然と増えるだろう。
『サクラ大戦1』のヴィジュアルでは最初マリアが好みだったが
エピソードを拾ってく内にすみれ様に目覚めた事を思い出す…ッ
兎も角!隊員たちとの交流が戦闘にハッキリ現れ
戦闘の強さがまた隊員たちへの好感度になり
そしてまた好感度を上げる為にさらなる交流を深める…
結果、ゲームの難易度が下がり
キャラ一人ひとりの思い入れが深く、そして広くなる
この辺が自然とプレイヤーに委ねられてる点が
『サクラ大戦シリーズ』全体の強味だったと思ってる。
しかし『無双系アクション』の場合それが感じ取れない…
飛んで跳ねてボタン連打。
ついてくる来る隊員は一人だけ。
隊員専用機の生きるギミックの戦闘もあるが
基本は神山機で戦い続ける…
タイムアタックとかアクション好きな人が
試行錯誤するのはいいが
『旧作』に馴染みのある人、アクションが不得意な人
多数のプレイヤーにとってメリットが感じ取れないとなると
AVGパートで信頼度を上げる意味は?
攻略対象の隊員以外と仲良くなる必要なくない?
つまり『AVGパート』と『戦闘パート』二刀流とゆう
『サクラ大戦』最大の強味を活かせてない結果となってしまう。その他『AVGパート』では3Dモデルの走り回る出来は良いが
その分移動時間が長くなる…スマァトロンでマップを確認できるのだから
そこから選択してショートカットできれば理想だった。
また『自由時間パート』ではあるが、実際の所自由は無く
ほぼ一方通行でイベントを拾う形になってしまってる。
いわいる『時間』の概念がなく見たいイベントは総当たりできるあたりも
親切といえばそうかもしれないが、取捨選択をプレイヤーに委ねない
『旧作』に比べると質が下がった『自由時間』だとは思った。
この辺が今の時代の据え置きゲーム事情なのかも?と思いながらも
個人的には惜しいと思ってしまう…
◆メディア対応そしてこれは今の時代に必要不可欠になってしまった
公式の情報発信力のお話。
『新サクラ大戦』の発表がネットを駆け巡った時の高揚感。
その後順次ツイッタに投下されていく情報に一喜一憂しながら
発売日を待ったのを憶えてる…
が、まあ発売されると公式からあまり情報が出なくなった。
いわいる『ネタバレ』のお話である。
実際、配信・ゲーム画面のスクショが制限され
ネタバレしない様に公式からお達しがあった。
もちろんファンとして言われた以上守るのは当然なのだが
守った結果、誰かやってる?盛り上がってるの?と
探り合いになってしまった感は否めないw
こればっかりは仕方ない事とは思いつつ
発売前まで盛り上げてきたムーブメントを
発売後につなげられなかった事は反省点にした方が良いとは思う。
個人的には『ネタバレ』はファン同士のモラルでしかなく
『ネタバレ規制する事に商業的価値は無い』と思ってる。
つまり、ネタバレを探す、配信等でしかゲームに触れない大半の新規ユーザーは
ネタバレ規制があるから『自分で購入してプレイする』という答えにはならない。
極端な言い方をすれば、買わない奴は何しても買わないので
公式は『買ってくれたユーザー』の為に情報発信を考えるべきだと思うのだ。
翌年の4月にはアニメも控え、いかに『新サクラ大戦』ユーザーを増やすか
それにはやはり『楽しんでる人』が見える事
『やっている人の一体感』を思わせるムーブメントが大事だったんじゃないなか?
これに対する答えは
多分『サクラ大戦』にはあったと考えてる。
それは『サクラ大戦シリーズ』は総じて一話ごとに区切られてて
終わる度に『次回予告』と『アイキャッチ』が流れる…
つまり、ゲームのネタバレ・配信範囲をアニメの様に
一週間で拡張・告知を公式から発表し続けるのだ。
ゲームの一話を一週間で追いかける。
配信する側としては集中が途切れず
気になって追いかける新規には十分な、絶妙で慣れた時間。
そんな感じで、
公式がネタバレをコントロールするネット時代の公式に大事な役割なのではないだろうか?
これは『新サクラ大戦』に限った事じゃない。
買ってないユーザーに配慮するのは無駄だ
今、遊んでくれてるユーザーを盛り上げる為に何ができるか?
匙加減が難しいのは重々承知だが…
考えない訳にはいかないだろう。
◆総評以上、偉そうに書き殴った訳である。
各所から「素人は黙っとれ───」と聞こえてきそうだが
『サクラ大戦』のファン歴20年以上ッ!
この情熱は素人じゃないッ!と想いの限りを尽くした長文である。
以上を総括しッ!今、私の評価を下そうッ!!
◆ストーリー:15点
◆キャラクター:30点
◆ゲーム性:20点
◆公式対応:25点
◆すみれ様が美しいッ!!!:1億点
◆すみれ様がカッコイイ!!!:1億点
◆すみれ様が素晴らしい!!!:1億点合計ッ3億90点ッ!!!
以上を持ちまして『新サクラ大戦』を
神ゲーと認定させて頂きますッ!!!!【送料無料】 ボトムブラケットレンチ修理ツール自転車ツールアクスルレンチツール49mmてか、本当にゲーム中、ずぅーっとすみれ様ばっか見てたと思う。
『旧作』からの色々な設定もあって登場する事になったすみれ様
その立場をいかんなく発揮したシナリオに私はニッコリ。
物語のクライマックスには最大の見せ場もあり
麗しいすみれ様を見れただけで『新サクラ』作った価値はあろうかとッ
結局、推しが全てさ、我が人生。
みんなもすみれ様の事好きになればいいと思うよッ!!
ともあれ、ゲームを一つプレイして
色々と感情を揺さぶられるのは良い事です。
『新サクラ大戦』の世間の評価は色々あろうかと思いますが
プレイした貴方だけの評価を持って頂けたら幸い…
コンテンツ群雄割拠の時代…
もうひとつの後継者だったはずの『サクラ革命』が
私がプレイする余裕が出来る前にサービス終了する事となり
なかなか思い通りにならない世界ではあります。
お馴染みの設定資料集を読んでいて、インタビューに
「泣く泣く削った」との文言を見て、それは削っちゃいけない
突き詰めるゲーム作りが昨今の…特に据え置き機ゲームの
生き残り戦略なのでは?とも感じる。
アニメ、舞台と展開を広げ、次の『新サクラ』はどっちだ?
出来る限りの期待を集めて、私は見守りたい
きっと『大団円』は来ると────
20210702 Youki Maboroshi
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